お休みしていまいすみませんでした。
体調不良で,具体的には胃腸を悪くしました。
さて,先日,韓非子を紹介しました。
この書は特に秦の始皇帝が重用したそうです。
確かに,中央集権・統一には役立ったのは確かです。
しかしながら,秦はすぐに滅亡してしまいました。
様々な要因があるとは思いますが,行過ぎた法家主義も
その一因であると思います。
末期には賦役に遅れただけで斬首刑とか。
韓非子でもそうですが,人間の性は悪であるから
法によってそれを抑える必要があるというのが基本姿勢です。
頷ける部分が多いのですが,問題なのは人間感情を無視していると
いうことです。
孫子の中に,司令官が温情を部下にかけ,信頼が得られれば
その部下はどんな危険な命令も受けるものだという記述があります。
孫子も醒めていますが,韓非子はさらに醒めています。
これを温情をかけるのはいざというとき良く働いてもらうために
過ぎないと解釈しています。
でも実際は,法的なものだけで人は動くものではないでしょう。
好きだからとか,慕うからとか敬服するからとか,とかく人間は
感情によって動くことも多いものです。
あるいはプロジェクトXのように意地・プライドなどもそうです。
孫子は極めて現実主義ながら人間の感情も考慮した記述をしています。
戦争というものに対するために,実際に即す必要があったのでしょう。
韓非子は人間解析・組織論としては極めて優れた著作です。
でも,人間の感情というものに注意して理解しないと
危険なものでもあるといえるでしょう。
では,今日はELTから”Dear My Friend ”です。
歌も人間の感情的な創作ですよね。
”四面楚歌”なんかもそうですが,また後日。
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