先日,NHKの番組で将棋棋士の升田幸三さまが特集されました。
今月は,全4回の連載になります。
そこで,升田先生の将棋に懸ける思いに胸を打たれました。
升田先生は,若くして頭角を現し,若手のエースとなりましたが,
念願の実力名人制度が発足してから少しして召集となります。
一度復員するも戦争の激化もあり,また召集。
南方戦線で,以下のように思ったそうです。
(升田幸三 自伝 「名人に香を引いた男」より)
月が連絡してくれるなら,通信将棋で戦ってみたい。
木村名人を負かしたら,今すぐ死んでも悔いはない。
谷川九段は,将棋棋士を「勝負師」「芸術家」「研究者」の
3つの面があると述べられていますが,
升田先生は特に芸術家の側面が強かったと分析されています。
そして,先生は負けることが絵になる棋士であり,
将棋の魅力は美しさだと考えていたのではと述べておられます。
実際,千日手といって,同じ手が続く膠着場面では,
再試合になることがあるのですが,先生はあくまでこだわり,
危険であることを承知で勝負手を指し,負けました。
また,さまざまな新しい戦法を考案したことでも知られています。
タバコ400本,酒3升と豪快な方でもあったようですが,
生涯,探求者であった天才肌の偉人ですね。
というわけで今日は,升田幸三先生×大山康晴先生の動画を紹介します。
初めてDaily Motionからとなります。
少し重いかもしれませんがご容赦下さい。
内容は,お二人によく迫っていてよいものだと思います。
いかにも(いい意味で)NHKらしいドキュメンタリーです。
それにしても,今の羽生先生他の方々も素晴らしいですが,
この二人の対局は豪快さがあって,私は好きです。
もちろん,今の緻密な将棋も決して嫌いではありませんが。
升田幸三 大山康晴(その1)アップロード者 boban2233. - 人、家族と友人の動画をご覧ください。[2回]
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