予想通り,厚生労働省の村木元局長に無罪判決が出ましたね。
検察側は意地で上告までいくのでしょうが,
司法を預かる者としてそれでいいのかと思います。
今回は,供述調書などが検察側の誘導によるものとして,
証拠として採用されませんでした。
検察側の捜査に問題があったことが認定されたわけです。
そのことを率直に反省し,同様の事例を起こさない取り組みが必要だと思います。
今回の事件の本質は,郵政民営化に伴う郵便局の事業拡大にありました。
つまり,障害者向けの割引DMでも兎に角引き受けたいという思惑です。
それを,検察側は政治家まで巻き込んだ大規模なシナリオを妄想してしまいました。
途中からそれが間違っているにもかかわらず,引き返せずに今回の事態を招いたわけです。
霞ヶ関に,”官僚の無謬性”原則というのがあります。
「官僚は失敗しない」ことになっていて,絶対に失敗したと認めないのです。
でも,それが大きな足枷となっていることは昨今明らかでしょう。
いや,翻って第二次大戦にしても,引き返せなかったことが
あれだけの犠牲を国民に強いるころになった原因です。
霞ヶ関も民間と同様に,失敗は素直に認め,
そこから次への対策を立てていくことが求められているのではないでしょうか。
というわけで,今日は足利事件を特集したサンデープロジェクトです。
捜査に行き詰まるとすぐに違法捜査に走ってしまう警察・検察の体質は
このころから変わっていないのだと考えさせられます。
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